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手術支援ロボット・ダビンチを用いた腹腔鏡下鼠径部ヘルニア修復術(自由診療)の開始このページを印刷する - 脳ドック

手術支援ロボットを用いた腹腔鏡下鼠径部ヘルニア修復術の現状

信州上田医療センターは、令和6年11月末に内視鏡手術支援ロボット「ダヴィンチXi」を導入し、同年12月23日泌尿器外科による前立腺悪性腫瘍手術でロボット手術を実施しました。手術支援ロボットを用いた手術は保険適応が拡大し、食道がん・胃がん・直腸がん・肺がんを含むほかのがんにも適応が認可され、今後は消化器外科領域で行われている他の腹腔鏡手術にも適応になることが予想されます。
ヘルニア領域においてもダヴィンチを用いた腹腔鏡下鼠径部ヘルニア修復術が、学会でも取り上げられ、保険適応にむけて動き出しています。我が国では、現在まで42施設が日本ヘルニア学会に届け出を行い、自費診療で施行し、少数ながら有用性が報告されています。
当院では鼠径ヘルニア領域で内視鏡外科技術認定を取得した医師1名在籍しており、成人鼠径ヘルニアの腹腔鏡手術を年間120名以上に実施しています。患者の侵襲をおさえ再発を軽減させる面で有益となる可能性が高い治療として、内視鏡手術用支援機器(ダヴィンチ)を用いた腹腔鏡下鼠径部ヘルニア修復術(自由診療)を提供したいと考え、本年3月、臨床倫理委員会へ申請、令和7年度4月18日に承認されました。令和7年度6月23日、長野県下初の「内視鏡手術用支援機器(ダヴィンチ)を用いた腹腔鏡下鼠径部ヘルニア修復術(自由診療)」を実施し、自由診療を開始しました。

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対象並びに患者選択基準

(1)対象
 鼠径部ヘルニアの腹腔鏡手術による根治手術の適応がある40歳以上の患者を対象とする。なお、鼠径部ヘルニアに対してダヴィンチを用いた腹腔鏡による根治術は、現時点において完全に是認されたものではないため、その適応決定に関しては、個々の患者において、その得失を勘案し決定する。

(2)選択基準
 術前精査により腹腔鏡手術の適応が示された鼠径部ヘルニア修復術の適応を有する鼠径部ヘルニア患者。

(3) 除外基準
 以下の条件に1つでも該当する患者は除外する。
  1)活動性の重複がんを有する患者。ただし、局所治療により治癒と判断される上皮内がん、または
    粘膜内がん相当の病変は活動性の重複がんに含めない。
  2)妊娠中の可能性がある、または授乳中の女性。
  3)精神病または精神症状を合併しており、ダヴィンチを用いた腹腔鏡手術が困難と判断される患者。
  4)腹腔鏡手術が不適応と判断される患者。
  5)ダヴィンチを用いた腹腔鏡手術は不適当であると判断するような重篤な病態の患者。

執刀医

腹腔鏡手術による鼠径部ヘルニア修復術の適応がある症例に対し、Intuitive Surgical, inc.で開発された内視鏡手術用支援機器(術支援ロボット)であるダヴィンチを使用し、腹腔鏡下鼠径部ヘルニア修復術を行う。手術の実施は、消化器外科学会専門医・内視鏡外科学会技術認定医(特に鼠径ヘルニアの腹腔鏡手術による技術認定)の資格を持ち、かつIntuitive Surgical, incによる認定を受けた医師が行う。

手術方法

全身麻酔下に砕石位で行う。臍部に小開腹法で腹腔鏡用の8mmトロカールを挿入して腹腔内を検索、ダヴィンチ専用のトロカール8mmを挿入する。さらに左右上腹部にダヴィンチ専用のトロカール8mmをそれぞれ1本ずつ挿入する。体位をトレンデレンブルグ位として小腸を排除した後にダヴィンチシステムを展開する。その後の手術手順は腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術と全く同様である。ダヴィンチを用いた腹腔鏡手術で手術の続行が困難である場合や安全性に問題があると判断した場合や執刀が2時間を超える時は、通常の腹腔鏡手術または前方アプローチ(ハイブリッド法)による修復術に変更する。

手術支援ロボット・ダビンチ

費用

実際の費用につきましては、受診時に説明いたします。
※自由診療(自費診療)。手術費(手術代、入院費代、食事代等)、手術入院期間中の治療費すべてを含みます。
※ご自身が加入している任意の生命保険等に適用となる可能性がありますので、保険会社へお問い合わせください。また、医療費控除についても各市区町村の窓口にお問い合わせください。

お問い合わせ

信州上田医療センター 外科
TEL:0268-22-1890(代表)
FAX:0268-22-2108

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