DPCデータによる病院指標このページを印刷する - DPCデータによる病院指標

平成29年度 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 415 168 171 179 364 496 1035 1662 1370 410
当院の入院患者さんは幅広い年齢層の患者さんが入院されています。
特に60歳~80歳代が多く、60歳以上の患者さんが全体の71%を占めています。
割合としては過去3年間でもっとも高い割合となっています。
新生児・小児の入院医療も力を入れており0~9歳の患者さんは6%を占めます。
全体として年々入院される患者さんは増加傾向にあります。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等21あり 副傷病なし85歳未満 13 18.69 14.27 7.69% 63.23
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし - 5.50 - -
100380xxxxxxxx 体液量減少症 - 9.16 - -
- - - - - - -
- - - - - - -
内科では糖尿病の患者さんを多くみております。また糖尿病の教育入院にも力をいれており、医師、看護師、薬剤師、栄養士で構成されたチーム医療で生活習慣の改善指導、合併症の治療を行っています。
平成28年度より糖尿病の分類方法が変更となり、細分化された為、患者数にバラつきがあり、10人未満となる分類が多くなっています。糖尿病の方は85歳未満の方が多く、糖尿病合併症がなく、インスリン注射を行う患者さんがもっとも多いです。
また、その他疾患としては、ウイルス性の腸炎や脱水症で入院される方が多くおられます。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 41 16.29 11.99 0.00% 71.54
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 人工呼吸器・エラスポール使用なし 27 34.19 19.65 7.41% 74.00
030250xx990xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1なし 12 3.00 3.43 0.00% 58.00
0400801499x002 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なしA-DROP スコア2 12 16.00 15.12 8.33% 84.25
040040xx9909xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等29あり 10 14.50 10.56 0.00% 72.20
呼吸器内科では肺がんの抗がん剤治療の患者さんが最も多くなっています。
5位はアバスチンという抗がん剤を単独で使用又は他の抗がん剤と併用で使用された方になります。
なおオプジーボなどの抗がん剤を使用された患者さんは、DPC制度の対象外とされておりますので、今回患者数に反映されておりません。
次いで間質性肺炎、睡眠時無呼吸、肺炎の患者さんが多くなっています。
間質性肺炎は治癒することがない疾患で感染等による状態の悪化によって入院される場合があります。入院後は主にステロイドによる治療を行いますが、徐々に薬剤を減らしていくため、患者さんの状態によっては長期の入院になる方もいます。また睡眠時無呼吸症候群の方についてはCPAPという、鼻に装着したマスクから空気を送りこんで一定の圧力を気道にかける治療法があり、こちらを導入する為に入院される方が多いです。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 80 11.46 10.61 10.00% 79.29
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 26 10.46 10.71 3.85% 67.12
060280xxxxxxxx アルコール性肝障害 26 10.54 15.23 7.69% 66.00
060300xx99x00x 肝硬変(胆汁性肝硬変を含む。) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 25 14.56 13.04 0.00% 67.08
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 22 8.77 7.87 4.55% 69.77
消化器内科で最も症例数が多いのは胆道疾患であり、平均年齢が高い傾向にあります。結石が詰まる等により炎症を起こしてしまった胆管を、内視鏡や抗生物質等を使用して治療します。続いて多い疾患は急性出血性胃潰瘍です。主に内視鏡を使用した消化管の止血と点滴による治療を行いますが、輸血が必要となる場合もあります。肝硬変はアルコールが原因となっている疾患とそれ以外の原因による疾患の二つに分かれています。主に投薬や点滴による治療を行っておりますが、難治性腹水に対して胸水・腹水濾過濃縮再静注法や確定診断の為の肝生検も行っております。穿孔が伴わない大腸の憩室からの出血に対しては、主に点滴による保存的治療を行っております。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 208 2.24 3.03 1.92% 70.28
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 127 5.21 4.62 1.57& 72.56
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 59 23.25 17.71 16.95% 85.03
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 47 14.60 11.21 6.38% 82.57
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 33 13.36 12.72 3.03% 70.06
循環器内科の最も多い症例は狭心症などに対する心臓カテーテル治療のための入院、および治療前、治療後の心臓カテーテル検査のための入院です。
心臓カテーテルによる治療は狭心症だけでなく、心筋梗塞などの症例でも施行されます。
3番目に患者さんが多いのは心不全の治療となります。心不全は様々な要因で起こる疾患となっています。また平均年齢も85歳を超え高齢者に多いです。
4番目に多いのは不整脈の患者さんで、主にペースメーカーを入れる手術を行う方やペースメーカーの寿命によって交換される方になります。
5番目に多いのは急性心筋梗塞の患者さんで、緊急入院にてカテーテル治療される方が多くいます。詰まった血管を広げるステントという器具を使う治療を行います。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 45 3.31 5.50 2.22% 4.62
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし 33 4.45 6.32 0.00% 3.94
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病なし 26 4.77 5.94 3.85% 0.96
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2なし 25 3.64 6.03 0.00% 4.64
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 25 2.96 6.18 4.00% 0.00
小児科ではウイルス性の胃腸炎の患者さんが最も多く、次いで気管支ぜんそく、急性気管支炎の患者さんが多いです。
胃腸炎の患者さんに対しては主に保存的治療として輸液を行うなどの治療をしています。
喘息については主にステロイド薬による点滴、内服による治療を行っております。
急性気管支炎に関しては抗生剤の点滴や内服による治療を主に行い、5日弱の入院となっています。
次いで4番目としてはインフルエンザ、ウイルス性の肺炎方です。インフルエンザの方には抗インフルエンザ薬
を投与し早期回復を図っています。5番目に多いのは新生児で新生児黄疸の治療の方がもっとも多くおられます。
(※今回の統計定義上、自費等の支払いを併用されている場合、対象から除かれております。新生児の場合、
 そのようなケースが多くあり、実際の患者数との違いがありますので、ご留意の程お願い申し上げます。実際は新生児症例が最も多く入院されます。)
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 24 7.38 5.56 0.00% 27.29
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 19 25.79 15.61 10.53% 73.11
060035xx99x70x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等27あり 副傷病なし 15 4.93 4.88 0.00% 67.73
060150xx02xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴うもの等 15 13.93 9.88 0.00% 58.87
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 15 12.53 8.98 13.33% 77.33
外科では、虫垂切除が必要となる虫垂炎の症例が多く、当該症例の約4割は虫垂周囲膿瘍を伴う症例でした。続いて、結腸の悪性腫瘍の症例が多く、当該症例における主な治療方法は結腸切除術と化学療法でした。結腸切除術は、開腹だけでなく腹腔鏡下でも行っております。腹腔鏡下で行う手術は、開腹手術より侵襲が少なく患者さんの体の負担も軽減されます。点滴などによる保存的治療を行った腸閉塞の7割は、腹部外科手術後に発症した症例でした。
また平成30年4月より医師数増加に伴い新体制となりました。胃癌、大腸癌への腹腔鏡手術や肝癌、胆管癌、膵癌への手術も可能になり、今後地域医療により一層貢献できるよう取り組んでまいります。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 93 28.92 27.09 83.87% 82.10
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 副傷病なし 24 25.50 19.94 41.67% 82.17
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 副傷病なし 15 5.93 5.21 6.67% 40.00
160740xx97xx0x 肘関節周辺の骨折・脱臼 手術あり 副傷病なし 14 5.86 5.16 7.14% 26.64
160800xx99xx0x 股関節大腿近位骨折 手術なし 副傷病なし 14 21.36 15.22 64.29% 84.43
整形外科では、転倒により受傷された大腿骨頚部骨折の手術症例が最も多く、平均年齢も高い傾向にあります。
地域連携診療計画(連携パス)を使用した連携先医療機関での回復期リハビリテーション継続の為、地域医療連携に努めております。
続いて、胸椎・腰椎の骨折損傷、上肢の骨折に対する手術症例が多くなっております。
当該上肢の骨折症例における部位は前腕と肘関節周辺が多く症例数も同じくらいですが、平均年齢は肘関節周辺の骨折の症例が低い傾向にあります。
手術を行えない大腿骨頚部骨折の症例についていは平均年齢がかなり高い傾向にあり、主に保存的治療を行います。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 59 7.86 7.34 8.47% 47.73
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 34 2.06 3.14 0.00% 64.97
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 32 21.88 16.38 25.00% 70.38
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 30 14.67 9.68 6.67% 78.23
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 19 26.58 16.51 31.58% 77.26
脳神経外科では頭部外傷の症例が最も多い症例となっております。これは脳振盪、頭部打撲等の比較的軽度なものから、外傷性くも膜下出血、慢性硬膜下血腫などの中等度から重度の疾患も含まれます。
2番目に多いのは脳動脈瘤に対する検査入院が多いです。これは手術前や手術後のフォローアップを目的に行われることが主です。
脳動脈瘤とは脳の血管にできる風船のようなふくらみで、破裂すると、くも膜下出血を起こします。脳動脈瘤が破裂する前に、検査、治療を行い、出血を防ぐよう努めています。
3番目に多いのは脳梗塞の患者さんになります。特に発症から3日以内の急性期の患者さんが多いです。
また「エダラボン」という薬剤を脳梗塞急性期に伴う神経症候、日常生活動作障害、機能障害の改善目的に投与するケース
が多いです。リハビリが必要な患者さんについては他の医療機関と連携してリハビリが行えるよう努めています。
4番目に多いのは頭部外傷の手術を行った方です。手術には頭部を縫ったりする行為や慢性硬膜下血種の血種を取り除く手術が含まれます。
5番目に多いのは、脳梗塞の患者さんです。3番目との違いは持病等などの事情によりエダラボンの使用がなかった患者さんになります。リハビリは行われております。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 28 19.18 12.35 0.00% 70.64
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 24 10.04 10.04 0.00% 28.29
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 14 10.43 9.14 14.29% 42.00
- - - - - - -
- - - - - - -
呼吸器外科では、肺がんの手術を行う患者さんや気胸の患者さんが多いです。肺がんに関しては手術前や手術後の化学療法を組み合わせた治療を行っています。また比較的初期(ステージⅠ)程度のがんに対する手術も多く行っています。 
気胸に関しては30歳以下の方が約半分以上を占めます。治療は患者さんの状態によって手術をしない治療と手術治療を選択しています。
手術をされる方は、平均年齢28歳と若い方が多いです。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 34 6.21 5.48 0.00% 40.88
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 29 7.38 7.23 0.00% 57.69
030428xxxxxxxx 突発性難聴 22 10.68 9.18 0.00% 54.32
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 20 6.20 5.15 0.00% 65.75
030240xx97xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 その他の手術あり 15 8.27 8.61 0.00% 21.80
耳鼻咽喉科では、急性扁桃炎に対する抗生剤の点滴による治療症例や、小児の急性扁桃炎を繰り返す症例に対する手術症例が多くなっております。慢性副鼻腔炎に対する手術は、長期罹患している重症の慢性副鼻腔炎症例に行う術式も多く行っております。突発性難聴やめまいに対しては主に点滴による治療を行っております。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010110xxxxx40x 免疫介在性・炎症性ニューロパチー 手術・処置等24あり 副傷病なし 11 14.27 16.95 0.00% 60.36
010155xxxxx2xx 運動ニューロン疾患等 手術・処置等22あり - - 17.26 - -
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 18.66 - -
- - - - - - -
- - - - - - -
脳神経内科では、炎症性ニューロパチーの患者さんが多くなっています。四肢の筋力低下やしびれ感をきたす末梢神経の疾患(神経炎)です。典型的な症状としては、左右対称性に腕が上がらなくなる、握力が低下して物をうまくつかめなくなったり、箸が思うようにつかえなくなる、階段がうまく登れなくなる、転びやすくなる、などが挙げられます。
治療としては免疫グロブリンという点滴を5日連続で投与する方法が行われています。これは国内外でもよくもっともよく行われる治療です。
その他、筋萎縮性側索硬化症を代表とする運動ニューロン疾患やパーキンソン病の方を多く診療しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 97 8.52 7.31 0.00% 76.31
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 54 9.74 12.34 7.41% 75.87
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 手術なし 手術・処置等22あり 副傷病なし 28 9.46 11.31 0.00% 68.54
110420xx97xx0x 水腎症(その他) その他の手術あり 副傷病なし 28 2.54 5.17 3.57% 77.89
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術 20 12.85 9.73 0.00% 73.70
泌尿器科では、膀胱の悪性腫瘍に対する経尿道的手術症例が最も多くなっております。続いて、尿路感染症に対する抗生剤の点滴による治療症例や尿路の悪性腫瘍に対する化学療法による治療症例が多くなっております。尿管結石などに伴う水腎症に対する経尿道的ステント留置術症例や前立腺肥大症に対する経尿道的手術症例も多く、全体的に平均年齢が高い傾向にあります。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 37 5.89 6.28 0.00% 44.59
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 29 5.90 6.37 0.00% 36.55
120100xx01xx0x 子宮内膜症 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの)等 副傷病なし 18 6.22 7.70 0.00% 43.06
- - - - - - -
- - - - - - -
婦人科では「子宮筋腫」や「卵巣腫瘍」などを代表する良性腫瘍の手術を多く行っています。また子宮の腫瘍に関しては
腹腔鏡という器具を用いた手術が最も多くなっております。
次いで、子宮内膜症から発生するのう胞に対する治療をされる方と続きます。
当院ではクリニカルパス(入院から退院までの標準的な治療計画)を導入し治療を行っています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 28 11.57 12.23 7.14% 70.64
110280xx991x0x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし 11 8.82 7.35 0.00% 60.55
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 副傷病なし 10 10.30 8.50 0.00% 69.40
- - - - - - -
- - - - - - -
腎臓内科では、腎臓の障害によって体内環境の恒常性を維持出来なくなり血液浄化療法(透析)が必要となった状態、末期腎不全の症例が多く、透析導入に伴うシャント造設術、透析による治療、ネフローゼ症候群に対するステロイド内服による治療症例が多くなっております。診断や治療方針決定のための経皮的針生検法も行っております。
乳腺内分泌外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx03x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 手術・処置等2なし 34 3.59 6.37 2.94% 68.15
090010xx02x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 単純乳房切除術(乳腺全摘術)等 手術・処置等2なし 22 6.55 10.15 0.00% 67.09
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等2なし 14 9.00 11.45 7.14% 57.07
- - - - - - -
- - - - - - -
乳腺内分泌外科では、乳腺の悪性腫瘍に対する手術症例が多くなっております。
腫瘍を含む乳腺組織を部分切除し乳房を温存する、腋窩部郭清を伴わない乳房部分切除術の症例が最も多く、全乳房組織を切除する単純乳房切除術(乳腺全摘術)も行っております。低侵襲治療の鍵となる腋窩のセンチネルリンパ節(もっとも転移しやすいリンパ節)同定のためにRI(ラジオアイソトープ)法を導入し、腋窩部郭清を伴う手術も多く行っております。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 27 - - 12 - 34 1 7
大腸癌 17 12 36 17 - 74 1 7
乳癌 36 16 - - - 11 1 7
肺癌 21 - - 39 13 85 1 7
肝癌 - - - - - 16 1 7

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

罹患率の高い5つのがん(胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん・肝がん)の人数を(初発はステージごと)集計したものです。
ステージはUICC病期分類に準拠しています。
平成29年度中に退院した延べ患者数となっております。

○UICC病期分類
国際対がん連合(UICC)によって定められた、①原発巣の大きさと進展度、②所属リンパ節への転移、③遠隔転移の有無 の3つの要素によって各がんをⅠ期(早期)~Ⅳ期(末期)の4病期(ステージ)に分類するものです。
ステージは数字が大きいほど「進行しているがん」と表記されます。

【初発・再発の定義】
初発:当院において、癌の診断、診断と初回治療、あるいは初回治療を実施した場合を指します。
再発:当院・他の医療機関を問わずに初回治療が完了した後、当院にて患者を診療した場合や、治療がん寛解後に局所再発・再燃または新たに遠隔転移を起こしていた場合を指します。


当院では、消化器内科・外科で胃がん、大腸がん、肝がんの患者さんを、呼吸器内科・呼吸器外科では肺がんの患者さんを多く診療しています。
胃がんではステージⅠの早期がんに対して内視鏡的治療をするケースが多いです。
大腸がんではステージⅢの患者さんを多く診療しております。手術や化学療法など患者さんの状態に合わせた幅広い治療をしています。
肺がんではステージⅣの患者さんを多く診療しております。また化学療法目的に入院を繰り返すため人数が多い傾向になります。
また最初に投与した抗がん剤の効果が期待できなくなり、別の抗がん剤に変更する方もおられるため再発人数が多くなっています。
乳がんは比較的進行度が浅いステージⅠ~Ⅱの方を多く診療しています。
治療はホルモン療法の他、手術療法と術後化学療法の併用などを行っています。
肝がんは当院が外科治療ができないことなどの理由から、他院にて治療後継続的化学療法目的に入院される患者さんが多いため再発の人数が多くなっております。平成30年4月より外科が医師数増加に伴い新体制となり、今後胃癌、大腸癌、肝がんの患者数の増加が期待されます。

なお、UICC病期分類が不明に分類されている症例については、入院中に検査結果が出ていなかったり、遠隔転移の評価を退院後にする方針等で入院中の情報だけでは病期分類ができていないことなどが理由としてあげられます。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 17 11.29 54.71
中等症 70 19.57 80.14
重症 18 16.33 80.11
超重症 - - -
不明 - - -
○成人の市中肺炎(20歳以上を集計の対象としています)
普段の社会生活を送っている中でかかった肺炎のことを言います。
以下の場合は集計の対象外となっています。
【市中肺炎以外の例】 
・入院48時間以降に病院内で発症した肺炎
・重篤な免疫抑制状態
・老人施設と長期療養施設で発症した肺炎
・慢性下気道感染症の急性増悪

○重症度の分類
成人市中肺炎診療ガイドラン (日本呼吸器学会) による重症度分類システムA-DROPスコアを用いてます。以下をご参照ください。

①年齢:男性70歳以上、女性75歳以上
②脱水:BUN 21mg/dL以上または脱水あり
③SpO2<=90%(PaO2 60Torr 以下)
④意識障害:意識障害あり
⑤収縮期血圧:収縮期血圧90 mmHg以下
※5点満点で、1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点。

軽症:0点の場合。
中等症:1~2点の場合。
重症:3点の場合。
超重症:4~5点の場合。ただし、ショックがあれば1項目のみでも超重症とする。
不明:重症度分類の各因子が1つでも不明な場合。

○平均在院日数
病院に入院していた日数(在院日数)の平均値です。


この指標では細菌による肺炎を集計しており、インフルエンザウイルス などのウイルスによる肺炎や食べ物の誤嚥による肺炎、気管支炎は集計対象外となっています。

当院では「中等症」の患者さんが最も多く、全体の約65%を占めています。概ね年齢が高いほど重症度が高くなる傾向にあり、平均在院日数も長くなっています。

脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 142 30.14 77.43 38.93%
その他 - - - -
脳梗塞の分類にあたる患者さんを集計しました。

○ICD-10 コード
国際疾病統計分類-第10 回修正(ICD-10)に基づいて、様々な傷病名が分類され、コード化されています。例えば、「I633(コード)」といえば「アテローム血栓性脳梗塞(病気)」といったように、コードによってその病気が表されています。

○平均在院日数
病院に入院していた日数(在院日数)の平均値です。

○転院率
該当する症例数の内、当院から他の病院に移動して継続入院(転院)することとなった患者さんの割合です。

当院では脳梗塞のほどんどの患者さんを脳神経外科・脳神経内科にて治療を行っています。
特に発症日から3日以内の急性期脳梗塞が集計対象全体の9割以上を占めます。
急性期脳梗塞の患者さんの平均年齢は77歳と後期高齢者の方が多くなっています。
平均在院日数は30日程度となっており、入院中に治療とリハビリを行い、自宅、施設等に退院されるか、あるいは継続的リハビリが必要な患者さんは、よりリハビリを専門とする病院に転院されます。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 202 0.10 2.06 0.00% 68.89
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 86 5.20 14.34 13.95% 80.60
K654 内視鏡的消化管止血術 40 2.88 9.30 5.00% 69.28
K722 小腸結腸内視鏡的止血術 29 1.97 8.17 0.00% 66.38
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) 28 3.04 12.25 21.43% 80.86
消化器内科では、大腸ポリープに対する内視鏡的手術が上位を占めております。大腸は、消化管(食道~肛門)の中で胃と同様にポリープの好発部位です。ポリープとは、大腸の組織が結節状に増殖し管腔に突出したものです。このポリープを内視鏡を用いて切除を行います。続いて、内視鏡的胆道ステント留置術も多く実施しております。胆石や胆管癌など、胆道疾患により胆道が狭窄すると胆汁の流れが悪くなってしまします。狭窄部位に内視鏡的にステントを留置することで、胆汁の流れを改善します。消化管出血に対する止血術も多く実施しております。胆道疾患に対する内視鏡的治療を行った症例は、平均年齢が高い傾向となっております。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 97 1.82 3.16 3.09% 73.62
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 35 0.00 15.46 14.29% 71.14
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 33 0.00 15.55 12.12% 69.58
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 32 5.16 15.47 15.63% 81.16
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 29 0.45 4.66 3.45% 72.03
循環器内科では、心筋梗塞や狭心症に対する経皮的冠動脈ステント留置術が上位を占めます。
これは心臓カテーテル治療といって、腕や足の血管から心臓まで管を通して詰まっている心臓の血管あるいは狭くなっている心臓の血管をステントと呼ばれる器具を使い広げる治療法です。
この治療によって悪くなっていた血液の流れを回復させることができます。
「その他のもの」では主に症状が安定している方を中心にあらかじめ検査入院して一旦退院後、再入院して行われることが多いです。
「不安定狭心症」「急性心筋梗塞」は緊急性の高く、患者さんの状態によりますが即日入院して検査、治療まで行わることが多いです。
その他、不整脈に対するペースメーカー移植術や、下肢の動脈が血栓(血の塊)によって閉塞してしまった箇所に対して血管を拡げたり、詰まった血の塊を取り除く治療する手術が多くなっております。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 64 2.44 4.50 0.00% 70.86
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 26 8.08 23.50 15.38% 73.31
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 14 2.50 5.43 0.00% 64.14
K7182 虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴うもの) 14 0.29 13.00 0.00% 60.21
K7181 虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 13 0.77 6.08 0.00% 31.00
外科では、鼠径ヘルニアに対するヘルニア手術が上位を占めております。鼠径ヘルニアは、足の付け根の鼠径部にある鼠経管から腸などの臓器の一部が飛び出してしまう疾患です。脱出した臓器(ヘルニア嚢)を処理し、鼠経管周囲の筋膜組織をメッシュ等を用いて補強します。続いて、主に結腸の悪性腫瘍に対する結腸切除術、胆石や胆石による炎症など、胆嚢疾患に対しての胆嚢摘出術が多くなっております。腹腔鏡下で行う胆嚢摘出術は、開腹手術より侵襲が少なく患者さんの体の負担も軽減されます。胃や結腸の悪性腫瘍に対する手術は、平均年齢が比較的高い傾向にあります。
平成30年4月より医師数増加に伴い新体制となりました。胃癌、大腸癌への腹腔鏡手術や肝癌、胆管癌、膵癌への手術も可能になる為、患者数の増加が期待されます。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 75 3.13 23.01 76.00% 77.59
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 45 3.91 15.16 33.33% 56.80
K0811 人工骨頭挿入術(肩,股) 32 3.72 23.63 75.00% 81.31
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(肩,上腕,前腕,大腿,下腿,躯幹) 11 1.91 2.82 9.09% 59.91
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕,下腿) - - - - -
整形外科では、大腿骨近位部骨折に対する骨折観血的手術が上位を占めております。転倒による受傷が多く、鋼線・骨髄内釘・プレート等を使用して骨折部位の接合を行います。続いて、前腕(橈骨・尺骨)と下腿(頸骨・腓骨)の骨折に対する骨折観血的手術も多く、当該手術の中では下腿の症例数の方がやや多い傾向にあります。大腿骨頚部骨折に対する人工骨頭挿入術症例につきましては、平均年齢が高くなっております。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 21 1.57 20.67 19.05% 80.57
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 14 7.86 40.14 21.43% 63.71
K1781 脳血管内手術(1箇所) 11 4.00 24.00 18.18% 69.36
K171 経鼻的下垂体腫瘍摘出術 10 3.30 11.50 0.00% 47.80
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) - - - - -
脳神経外科で最も多い手術は「慢性硬膜下血腫」に対する治療です。慢性硬膜下血腫とは、頭部外傷後慢性期(通常1~2ヶ月後)に脳に血(血腫)が貯まる病気です。
約1.5cmの穴を頭蓋骨に開け、脳内に溜まった血(血腫)の洗浄・除去を行います。
2番目に多いのは頭蓋内腫瘍摘出術です。脳内でできた腫瘍に対して、開頭して腫瘍を摘出します。
開頭術では髪の毛を全く切らず(剃らず)、できるだけ早くストレスを少なく社会復帰できるようにと考えています。
3番目に多いのは脳血管内手術です。当院では、頭の骨を開けたりなどして血管を直接手術して治療する「開頭手術」ではなく、足の血管から脳までカテーテルという細いチューブを通して治療します。主に脳動脈にできた“こぶ”である脳動脈瘤の破裂の防ぐ目的で、こぶの中に細くてやわらかいコイルを詰めたりするといった、「頭を切らない治療」(脳血管内治療)を行っています。
4番目に多いのは経鼻的下垂体腫瘍摘出術です。脳の下垂体と呼ばれるところにできた腫瘍を、鼻から器具を使って取り除きます。
5番目は脳動脈瘤頸部クリッピングで、主に脳動脈瘤に対して破裂を防ぐ目的で、脳動脈瘤の根本をクリップで挟み込み、血液が入らないようにして破裂を未然に防ぎます。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 24 4.00 5.54 0.00% 28.13
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 14 4.79 12.57 0.00% 73.43
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 11 5.36 13.82 0.00% 67.27
- - - - - - -
- - - - - - -
呼吸器外科で最も多い手術は胸腔鏡下肺切除術です。気胸(突然肺に穴が開いて空気が胸腔(きょうくう)に漏れる疾患)に対して行われます。
主に胸腔ドレナージ(空気を外に出す治療)で改善が見られない場合や再発の場合に手術が行われます。
当院では開胸ではなく胸腔鏡で主に治療を行います。胸腔鏡では傷が目立ちにくく、手術当初の痛みも開胸に対して少ないです。
2番目と3番目に多いのは肺がんに対する手術です。こちらも胸腔鏡で主に治療します。
肺は肺葉と呼ばれる区域に分かれており、がんのできている肺葉を切除します。
その範囲は患者さんの状態やがんの大きさ・場所等により、一つの肺葉すべてを切除するか、肺葉の一部を切除するかを選択します。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 10 0.20 1.60 0.00% 79.30
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(肩,上腕,前腕,大腿,下腿,躯幹) - - - - -
K476-4 ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後) - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
基底細胞癌や有棘細胞癌など皮膚、皮下の悪性腫瘍の摘出術が多く、欠損が大きい場合は局所皮弁術、皮膚移植などで傷の早期閉鎖を行います。悪性腫瘍による乳房切除後の再建術も行っております。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 40 0.98 5.98 0.00% 15.80
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 27 0.96 5.33 0.00% 60.70
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
耳鼻咽喉科では、急性扁桃炎を繰り返えす症例や扁桃が肥大した症例などに対する口蓋扁桃手術(摘出)が最も多くなっております。当該手術を行った患者さんの半数が10歳未満の小児であったことから、平均年齢は低くなっております。続いて、慢性副鼻腔炎に対する、ナビゲーションシステムを用いた内視鏡下鼻副鼻腔手術、内視鏡下・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術)が多くなっております。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 95 2.27 6.69 1.05% 76.08
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 49 0.29 3.20 14.29% 75.59
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 39 1.03 1.33 0.00% 57.46
K8412 経尿道的前立腺手術(その他) 21 4.10 7.76 0.00% 73.05
K7981 膀胱結石,異物摘出術(経尿道的手術) - - - - -
泌尿器科では、膀胱の悪性腫瘍に対する経尿道的手術が上位を占めております。術中に使用する灌流液に体に優しい生理食塩液を使用し、内視鏡的に腫瘍の切除を行います。続いて、尿管結石などに伴う水腎症に対する経尿道的尿管ステント留置術、腎臓や腎盂・尿管に出来てしまった結石を破砕する体外衝撃波腎・尿管結石破砕術、肥大した前立腺を経尿道的に切除を行う経尿道的前立腺手術(その他)が多くなっております。体外衝撃波腎・尿管結石破砕術につきましては、平均年齢が比較的低い傾向にあります。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 45 1.51 3.98 0.00% 38.67
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 29 1.00 4.00 0.00% 48.38
K867 子宮頸部(腟部)切除術 22 0.95 1.05 0.00% 43.68
K872-2 腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術 13 1.00 4.15 0.00% 34.08
K877 子宮全摘術 10 1.70 7.70 0.00% 50.00
婦人科でもっとも多いのは卵巣腫瘍に対する手術です。お腹を開く「開腹術」ではなく、侵襲性の低いお腹に穴をあけて行う腹腔鏡手術を多く行っています。
2番目と5番目に多いのは子宮全摘術で主に子宮筋腫に対して行われます。こちらも患者さんの状態に合わせて「開腹術」と「「腹腔鏡下膣式」とを選択しています。
3番目は子宮頸部(膣部)切除術です。これは主に子宮頸部高度異形成に対して行われます。子宮頸部高度異形成とは将来的に子宮頸癌になる可能性のある病変になります。入院日数は2日程度となっています。
4番目に多いのは子宮筋腫を腹腔鏡下によって筋腫のみ摘出する手術です。子宮、卵巣は温存されます。平均年齢も34歳と若い方が多いです。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 18 3.11 9.83 11.11% 71.50
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 10 0.20 1.00 0.00% 75.30
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
腎臓内科では、腎臓の障害によって体内環境の恒常性を維持出来なくなり血液浄化療法(透析)が必要となった状態、末期腎不全の疾患に対する透析導入に伴う内シャント設置術が上位を占めております。続いて、シャント狭窄に対する経皮的シャント拡張術・血栓除去術が多くなっております。バルーンカテーテルを用いて血管を内側から拡張することで血流を確保、再開させる治療方法です。どちらも予定入院に関してはパスを活用しております。口蓋扁桃手術(摘出)はIgA腎症の病巣になっている口蓋扁桃を摘出するために行っております。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・ 術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 11 0.18%
180010 敗血症 同一 - -
異なる 15 0.24%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 29 0.46%
異なる - -
播種性血管内凝固(DIC)、敗血症、真菌症、手術・処置等の合併症の患者数と発生率を集計しました。

○発生率
全退院患者数のうち各傷病名に最も医療資源を投入した患者さんの割合となります。

○DPC コード
14 桁あるDPC コードのうち、6 桁で集計しています。DPC コード6 桁とは病名による分類を表しており、治療方法は分類に関連しません。

○播種性血管内凝固(DIC)
感染症などによって起こる、全身性の重症な病態です。治療に大きな医療資源が投入されるため、該当するDPC で高額な点数が設定されています。

○敗血症
感染症によって起こる、全身性炎症反応の重症な病態です。治療に大きな医療資源が投入されるため、該当するDPC で高額な点数が設定されています。

○真菌症
真菌による感染症です。

○手術・処置などの合併症
手術や処置などに一定割合で発生してしまう病態です。術後出血や創部感染などが挙げられます。合併症はどのような術式でもどのような患者さんでも一定の確率で起こり得るもので、医療ミスとは異なります。

○入院契機
DPC コードにて分類される包括請求の対象となる病気(DPC 病名)とは別に、入院のきっかけとなった病名(入院契機病名)がそれぞれの入院患者さんにつけられています。DPC 病名と入院契機病名が「同一」か「異なる」かにより分けて集計しています。「同一」ということは、ある病気の診療目的で入院して、その病気の治療を行ったということを表します。一方「異なる」ということは、ある病気の診療目的で入院したが、併発していた、もしくは入院中に発症した違う病気(この指標の場合は、播種性血管内凝固や敗血症、手術・処置などの合併症)による治療が主だったものになってしまったことを表します。

厚生労働省による平成27年度の全国のDPC対象病院データでは、全症例に対する割合は播種性血管内凝固が0.04%、敗血症は0.57%でした。全国値と指標による当院の数値を比べると播種性血管内凝固が0.17%、敗血症は0.33%(入院契機同一・異なる含める)となっています。

敗血症に関してはDPC病名と入院契機病名が異なる場合の入院契機病名として件数が多いのは、消化器系疾患、呼吸器系疾患、泌尿器系疾患で約5割を占めています。感染症などで状態が悪化し、重症な病態になってしまった症例です。

手術、処置などの合併症については、ほとんどがDPC病名と入院契機病名が同一である患者さんでした。これは入院中に起こったものではなく、手術、処置などの合併症の治療を目的として入院された患者さんが多いということです。
合併症全体として主な内訳は透析シャント狭窄10件、術後感染6件(他院で手術された方を含みます)、人工関節の脱臼2件、後出血(ポリープ切除後、生検後などの出血)10件予防接種後の発熱2件等になっております。

更新履歴

2016-10-01
平成27年度 病院指標の公表
2017-09-29
平成28年度 病院指標の公表
2018-10-01
平成29年度 病院指標の公表