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令和3年度 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 315 172 163 228 466 650 1062 2037 1591 487
令和3年度の退院患者数を年齢別に区分し集計しています。全退院患者数は7,171件となっており、
そのうち60歳以上の患者さんは5,177件、割合としては全体の約72%を占めています。
また前年度の新型コロナ感染症の影響も徐々にではありますが0~歳を除けば回復傾向にあります。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 165 2.10 3.06 0.61 69.22
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 105 4.15 4.36 1.9 71.07
050130xx9900xx 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 53 17.79 17.35 9.43 83.64
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 50 12.22 10.24 4 82.88
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 40 12.00 11.87 5 73.18
【解説】
循環器内科の最も多い症例は、狭心症などの虚血性心疾患に対する
心臓カテーテル検査・治療のための入院、および心不全に対する精査・治療目的の入院です。
狭心症とは、心筋(心臓を構成する筋肉)に血液を行き渡らせる
”冠動脈”が狭くなることにより、一時的に心筋が酸素不足に陥って胸の痛みや
圧迫感を引き起こす病気のことです。
治療として内服、カテーテル治療、冠動脈バイパス術などがあり、
検査結果や患者さんの意向に沿って治療方針を決定します。
当院ではカテーテル治療を多く実施しております。
急性心筋梗塞とは、冠動脈内に血栓が急に形成され閉塞した結果心筋に血液が届かなくなり、
心筋が壊死に陥る状態です。閉塞した冠動脈に対し、カテーテル治療を実施して
早期再かん流を図ることで、合併症の発症率や死亡率の改善を目指します。
不整脈とは、心臓の脈拍が正常とは異なるタイミングで起きるようになった状態のことです。
脈が遅くなる徐脈性不整脈に対してはペースメーカーの植え込みを行ったり、
脈が速くなる頻脈性不整脈に対しては、抗不整脈薬や
カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)なども実施して状態の安定に努めます。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1なし 21 3.05 4.66 0 51.95
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし 10 12.90 7.68 30 83.50
090010xx04xxxx 乳房の悪性腫瘍 組織拡張器による再建手術(一連につき) 乳房(再建手術)の場合等 - - 8.10 - -
- - - - - - -
- - - - - - -
【解説】
形成外科では、皮下の良性腫瘍と、基底細胞癌や有刺細胞癌といわれる
皮膚の悪性腫瘍の治療が多く、腫瘍の単純摘出術や広範囲切除術等を実施しております。
また、乳癌で乳房を切除した後の乳房再建術も実施しております。
組織拡張器(ティッシュ・エキスパンダー)を大胸筋下に挿入後、
外来通院で少しずつ生理食塩水を注入して膨らませ、最低6ヶ月以上おいてから、
二期的に人工乳房(シリコンバッグインプラント)または自家組織(筋皮弁)による
乳房再建術を行います。
症例としては、一時的に再建術まで行うこともあります。
その他にも、頭頚部/四肢/体幹部等全身の体表面の再建術を行います。
外科・消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 150 4.22 4.74 1.33 69.61
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 69 7.29 7.29 5.8 62.22
060150xx02xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴うもの等 48 7.44 9.75 4.17 52.85
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 39 17.10 15.76 0 73.05
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 34 5.21 5.40 0 26.35
【解説】
鼡径ヘルニアとは、筋膜などの支持組織が弱くなることによって、腹腔内(お腹の中)の腸管や
脂肪組織が体外へ脱出してしまう状態です。
当院では、メッシュを使用した腹腔鏡下手術を中心に行っております。
急性胆のう炎に対しては、腹腔鏡下に緊急手術を行っています。
腹膜炎や糞石を伴う急性虫垂炎などは、緊急手術を行っています。
大腸癌の根治手術は、リンパ節も含めた腸管切除です。
大腸閉塞や穿孔がない大腸癌は、腹腔鏡での手術を中心に行っております。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 41 9.22 10.39 2.44 67.73
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 24 6.54 7.87 0 68.88
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 14 10.93 13.74 0 65.5
110260xx99x0xx ネフローゼ症候群 手術なし 手術・処置等2なし 13 21.62 20.43 15.38 77.15
110280xx03x0xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 内シャント血栓除去術等 手術・処置等2なし 11 7.27 4.60 9.09 76.09
【解説】
腎臓は、血液を濾過し余分な老廃物や塩分を取り除くという、重要な役割を担っています。
さらに、赤血球を作るホルモンを作り全身に酸素を行き渡らせたり血圧を調整したりするなど、
生命を維持する上で欠かすことのできない臓器です。
慢性腎不全は数カ月から数十年かけて腎機能が徐々に低下し、
体内の正常な環境を維持できない状態のことをいいます。
高度な腎機能低下の場合、多くは末期腎不全へと進行し、生命に危険をきたします。
そして最終的には、透析や腎移植をする必要が出てきます。
透析とは、人工的に血液中の余分な水分や老廃物を取り除き、血液をきれいにする働きを
腎臓に代わって行う治療法です。
腎臓内科では末期腎不全の症例が多く、透析による治療及び、
透析導入に伴うシャント造設術(血液透析を行う上で必要になる静脈に十分な血液を流すため、
静脈を動脈に縫い合わせてつなぎ、動脈血を直接静脈に流すようにする手術。)、
透析シャント拡張術(シャント血管のつまりを治す手術)を行っております。
ネフローゼ症候群とは、尿にタンパクがたくさん出てしまうために
血液中のタンパクが減り(低たんぱく血症)、その結果、むくみ(浮腫)が起こる疾患です。
治療はむくみをコントロールする対症療法(安静・塩分制限・利尿薬)と
原因治療(ステロイド薬など)を行います。
ネフローゼ症候群の原因は腎臓疾患が多く、腎臓内科では慢性腎不全、
ネフローゼ症候群の診断や治療方針決定のための腎生検(経皮的針生検法)も行っております。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 132 29.29 25.32 71.97 82.12
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 43 18.95 19.34 62.79 80.21
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 34 25.59 20.63 5.88 69.82
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 30 23.57 23.02 3.33 77.3
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし 28 4.04 4.99 0 46.46
【解説】
整形外科にて最も多い傷病が大腿骨頸部骨折になります。
太ももの股関節に痛みがあり、高齢者の転倒をきっかけにおこる事が多い骨折です。
当院にて手術を行った後、連携先医療機関での回復期リハビリテーションを行うことで
少しでも元に近い生活が送れるように努めています。
胸椎、腰椎の骨折損傷は大腿骨頸部骨折同様に、転倒や重い荷物を持った時、
尻もちをついたときに起こる骨折(圧迫骨折)です。
痛みの軽減とリハビリテーションを中心に、これ以上の変形を予防するため、
コルセットで患部を固定する治療も行います。
股関節・膝関節症は筋力低下、加齢、肥満などのきっかけにより
関節の機能が低下して変形を起こし痛みを伴う傷病です。
入院するような重度な状態の場合は手術による治療を行っております。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 18 27.28 20.57 33.33 77.56
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 17 17.24 15.63 23.53 73.24
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 11 8.18 7.22 9.09 49.91
- - - - - - -
- - - - - - -
【解説】
脳神経内科の対象疾患としては変性疾患(パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症等)
免疫性疾患(多発性硬化症、重症筋無力症等)
発作性疾患(てんかん、片頭痛)神経感染症などを扱っている診療科となります。
内科系診療科の一つであるため、救急搬送された患者に対し内科的な治療をおこなっており、
誤嚥性肺炎といった傷病に対しても抗菌薬等を使用し治療にあたっています。
また、脳卒中のチームとして救急患者の対応も行っており、脳梗塞の患者も診察しております。
こちらは脳を保護する薬を使用しこれ以上脳に障害を与えないような治療を行っています。
糖尿病・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等21あり 40 11.23 14.41 0 67.53
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2なし - - 11.15 - -
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし - - 13.14 - -
- - - - - - -
- - - - - - -
【解説】
内分泌内科では、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病や、
甲状腺、副腎疾患などの内分泌疾患を扱っています。
他の診療科で入院する患者さんの内分泌疾患コントロール等も行いますが、
当科で入院する患者さんとしては糖尿病の治療目的が最も多く、
処置2の分岐については、インスリン製剤の自己注射の有無によるものとなります。
また、内科系診療科であるため、救急搬送された軽度の尿路感染症等も診察するため
件数として上がってきています。
乳腺内分泌外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1なし 71 10.37 10.15 0 65.9
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 25 3.96 5.88 0 64.28
090020xx97xxxx 乳房の良性腫瘍 手術あり - - 4.10 - -
- - - - - - -
- - - - - - -
【解説】
乳癌の治療に薬物療法は欠かせませんが、入院治療を行う場合、
手術による悪性腫瘍切除を行います。手術はできるだけ傷が小さくする低侵襲性手術や
なるべく目立ちにくい場所を選んで手術を行うなど患者さんの目線に立った治療を行っております。
悪性腫瘍の発生状態により腋窩部郭清(リンパ節を取り除く)を行い
生検により転移の確認等も行っています。
また、乳腺で発生する腫瘍は良性腫瘍もありますが、悪性腫瘍の症例に比べて、
良性腫瘍の症例の方が平均年齢が低い傾向にあります。

※乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 には乳房切除術(腋窩郭清あり・なし)および、
 乳房部分切除(腋窩郭清あり)単純切除等施行された患者さんが含まれます。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
01010060x2990401060x2990401 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 337 2.11 2.65 0.3 70.04
110420xx02xx0x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 91 10.45 9.21 3.3 80.46
060300xx99x00x 肝硬変(胆汁性肝硬変を含む。) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 31 13.52 11.16 0 64.23
06007xxx97x00x 膵臓、脾臓の腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 23 7.74 11.68 0 78.3
060130xx9900xx 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 22 7.77 7.74 9.09 67.27
【解説】
消化器内科では、大腸ポリープが最も多い疾患となっております。
大腸は、消化管(食道~肛門)の中で胃と同様にポリープの好発部位です。
ポリープとは、大腸の組織が結節状に増殖し管腔に突出したものです。
当院では内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術による治療を多く行っております。
基本的には1泊2日の入院をしていただき経過観察いたします。
胆道疾患の患者さんも多く、平均年齢が高い傾向にあります。

結石が詰まる等により炎症を起こしてしまった胆管を、
内視鏡や抗生物質等を使用して治療します。内視鏡を用いる治療には胆道の結石除去や切開、
ステントと呼ばれる管を留置して狭窄を改善する方法があります。
肝硬変の症例は、肝機能の悪化をくい止め現在の状態を維持するための
薬剤等による治療を行います。また腹部に生検針を刺し、肝臓の組織の一部を採取することで
原因や病態を把握し、診断や治療方法を決定する検査等も実施しております。
また肝胆膵領域の腫瘍性疾患、消化管の炎症性疾患や出血等についても
幅広く診療を行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 31 18.19 15.63 41.94 76.23
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 29 11.03 8.30 17.24 57.10
010040x199x0xx 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術なし 手術・処置等2なし 23 29.22 22.42 73.91 76.57
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 23 17.43 9.78 34.78 77.35
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 18 19.92 18.90 61.11 64.72
【解説】
脳神経外科では、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血等の脳卒中の治療を多く行っております。
患者さんの状態を確認しながら緊急開頭手術、脳血管内治療、急性期血栓溶解剤(t-PA)療法、
薬剤治療等を実施しています。
交通事故や転倒により頭部を強打することによって起こる脳震盪や脳挫傷、
外傷性硬膜下血腫、外傷性くも膜下出血の頭蓋内損傷の患者さんもおり、
症状の程度により血種除去術等の手術を行います。
また入院早期からリハビリテーションを開始することで日常生活動作の改善に努めています。
急性期治療後は必要に応じて回復期リハビリテーション施設や他医療機関と連携を図りながら
リハビリテーションを継続することで患者さんの社会復帰を支援しています。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 53 15.72 10.47 0 72.72
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 24 6.75 9.28 12.5 49.29
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 12 7.00 9.86 0 28.75
160450xx99x10x 肺・胸部気管・気管支損傷 手術なし 手術・処置等2あり 定義副傷病なし 10 21.70 10.84 30 80.2
040190xx99xxxx 胸水、胸膜の疾患(その他) 手術なし - - 16.18 - -
【解説】
呼吸器外科では、肺のがんに対する切除手術や、気胸の治療を多く行っています。
肺の悪性腫瘍は胸腔鏡を用いた手術と開胸手術がありますが、
当院の手術はほとんどが胸腔鏡を用いた手術です。
胸腔鏡手術は切開部が小さいので、術後の疼痛が軽減され
患者さんの身体への負担を少なくすることができます。
気胸は肺に穴が開いてしまい、そこから肺の外側の胸腔内に空気が漏れて
肺がしぼんだ状態のことをいいます。原因には自然気胸と外傷性気胸があります。
気胸の治療は胸腔穿刺や胸腔ドレナージといった
肺がしぼんでしまっている状況の改善のための保存的処置を行います。
保存的治療で改善しない気胸や再発を繰り返す気胸、両側気胸の場合などは手術適用になります。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 54 6.04 6.04 0 42.2
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2なし 35 2.51 3.05 0 41.06
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 34 5.65 6.11 0 43.76
120140xxxxxxxx 流産 20 1.45 2.44 0 35.15
12002xxx97x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 15 6.20 8.80 0 49.13
【解説】
婦人科では、「子宮筋腫」や「卵巣腫瘍」など
婦人科疾患を代表する良性腫瘍の手術を行う患者さんが多くおります。
入院日数は5~6日となっており、腹腔鏡という器具を用いて
身体への負担が少なくなるよう治療を行っています。
その他に2番目にあがっている子宮頸・体部の悪性腫瘍には、子宮頸部高度異形成といって
子宮頸癌になる可能性のある疾患が多いです。
この疾患は分類上、子宮頸・体部の悪性腫瘍に区分されますのでご留意ください。
当院ではクリニカルパス(入院から退院までの標準的な治療計画)を導入し治療を行っています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 99 7.35 7.02 0 74.24
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 92 2.73 2.50 0 72.4
110420xx02xx0x 水腎症等 経尿道的尿管ステント留置術等 定義副傷病なし 62 2.13 3.99 1.61 77.21
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 46 12.41 13.14 10.87 75.11
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患 その他の手術あり 定義副傷病なし 28 3.50 7.16 7.14 79.93
【解説】 
当院泌尿器科では、膀胱癌の手術目的・前立腺癌の精密検査目的に
入院される患者様が多くなっています。
膀胱癌に対する手術の術式は様々ですが、当院では内視鏡下による、
侵襲性の低い手術が主となっています。
前立腺癌の早期発見の為には、採血で行うPSA検査が重要です。
PSAの値が高かった場合には、前立腺癌の疑いがあるとし、針生検での診断を行います。
この検査は局所麻酔下で行われ、通常1泊2日の入院にて対応します。
この他にも、泌尿器科では悪性腫瘍をはじめ、水腎症や急性腎盂腎炎等、
泌尿器全般の疾患について診断・治療を行っています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病なし 28 4.75 5.83 0 1.21
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 28 3.36 6.13 7.14 0.00
060380xxxxx00x ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 22 3.23 5.53 0 6.05
180030xxxxxx0x その他の感染症(真菌を除く。) 定義副傷病なし 21 4.10 10.47 0 1.19
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 20 6.85 13.14 5 1.6
【解説】
小児科での入院は、気管支炎や胃腸炎といった乳幼児の急性疾患が多くなっています。
これらの疾患に対しては、基本的には現在の症状を薬や点滴で和らげる治療が行われます。
小児科と聞くと、一般的には「乳幼児(1~6歳位のお子さんを指します)の治療を行う場所」
というイメージを持たれるかもしれませんが、当院は周産期医療に力を入れており、
生後間もない新生児の治療を行うことも多くあります。
できるだけ早期の退院を目指しているため、平均在院日数は、
全国と比較して短い入院期間となっています。

(※なお、統計定義上、自費等の支払いを併用されている(新生児検査等)場合、
 集計対象から除外されています。新生児の場合、こういったケースが多くあり、
 実際の患者数と異なっている点がございますのでご留意ください。)
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 67 27.34 18.42 7.46 76.4
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 46 10.89 9.07 0 74.46
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 31 2.00 2.03 0 55.87
040040xx9905xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等25あり 18 15.89 19.34 0 69.39
040040xx99041x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病あり 13 19.38 14.96 0 75.92
【解説】
呼吸器内科では、間質性肺炎・肺癌の患者様の入院が多くなっています。
間質性肺炎とは、肺の間質と呼ばれる部分が炎症を起こしている状態を指し、
一般的な肺炎よりも治療が難しいとされています。
治療にはステロイドを用いますが、徐々に薬剤を減らしていくため、
入院期間が長くなる方が多い傾向にあります。
症例数の多い肺癌ですが、罹患の最大の原因としてタバコがあげられます。
非喫煙者でも肺癌になることはありますが、喫煙者の場合、
男性は約4.8倍、女性は約3.9倍にも罹患リスクが増加します。
肺癌の患者様の多くは、化学療法目的で入院されます。

(※なお、肺癌の治療としてキイトルーダ等の免疫チェックポイント阻害剤を使用された
 患者様は、出来高算定とされておりますので、今回患者数に反映されておりません。)
この他にも、1泊2日で行われる睡眠時無呼吸症候群の検査目的で入院される患者様も
いらっしゃいます。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 33 6.39 6.47 0 64.61
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 22 8.09 4.92 0 71.86
030428xxxxxxxx 突発性難聴 21 10.67 8.75 0 57.48
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 15 6.33 7.03 0 60.2
030240xx97xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 その他の手術あり 15 7.93 8.62 0 28.13
【解説】
耳鼻科では、慢性副鼻腔炎の症例が多くなっています。
慢性副鼻腔炎とは、鼻漏や鼻づまりなどの副鼻腔の慢性的な炎症症状が
12週間以上消失しない状態を指し、蓄膿症と呼ばれることもあります。
慢性副鼻腔炎の患者様の多くが手術目的で入院されます。
次に症例数の多い前庭機能障害とは、メニエール病や末梢性めまい症等のことを指しています。
3位の突発性難聴は、ストレスや過労が原因になることもあります。
発症後1週間以内に治療を開始することが重要とされており、緊急入院になることも多いです。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 32 - - 20 - 46 1 8
大腸癌 37 28 49 61 34 26 1 8
乳癌 37 52 12 - - 16 1 8
肺癌 42 29 12 54 - 49 1 8
肝癌 - - - 11 - 19 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
り患率の高い5つのがん(胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん・肝がん)の人数を
(初発はステージごと)集計したものです。
ステージはUICC病期分類に準拠しています。
令和3年度中に退院した延べ患者数となっております。

○UICC病期分類
国際対がん連合(UICC)によって定められた、
(1)原発巣の大きさと進展度、(2)所属リンパ節への転移、(3)遠隔転移の有無
の3つの要素によって各がんを1期(早期)~4期(末期)の
4病期(ステージ)に分類するものです。
ステージは数字が大きいほど「進行しているがん」と表記されます。

【初発・再発の定義】

初発:当院において、癌の診断、診断と初回治療、
あるいは初回治療を実施した場合を指します。
再発:当院・他の医療機関を問わずに初回治療が完了した後、当院にて患者を診療した場合や、
治療がん寛解後に局所再発・再燃または新たに遠隔転移を起こしていた場合を指します。


・胃がん、大腸がん
 ステージの浅い癌に対して内視鏡治療を行っています。
 手術療法では、癌の状態に応じ、低浸襲手術の一つである
 腹腔鏡手術を積極的に行うとともに、進行がんに対しては、
 手術と化学療法を組み合わせた治療を行っています。

・乳がん
 比較的進行度が浅いステージ1~2の方を多く診療しています。
 手術療法の他、ホルモン療法、化学療法などを組み合わせて治療しています。

・肺がん
 ステージ4の患者さんについては化学療法目的に入院を繰り返すため
 人数が多い傾向になります。また最初に投与した抗がん剤の効果が期待できなくなり、
 別の抗がん剤に変更する方もおられるため再発人数が多くなっています。
 ステージ1などのステージが浅い患者さんも多く、主に手術療法にて治療しています。

・肝がん
 外科的手術、抗がん剤治療、ラジオ波焼灼療法を行っています。

なお、UICC病期分類が不明に分類されている症例については、
入院中に検査結果が出ていなかったり、遠隔転移の評価を退院後にする方針等で
入院中の情報だけでは病期分類ができていないことなどが理由としてあげられます。

10件未満は「‐(ハイフン)」で表記されています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 13 7.46 55.38
中等症 39 16.59 82.62
重症 13 16.08 82.77
超重症 - - -
不明 - - -
○成人の市中肺炎(20歳以上を集計の対象としています)
  普段の社会生活を送っている中でかかった肺炎のことを言います。
  以下の場合は集計の対象外となっています。
  【市中肺炎以外の例】 
  ・入院48時間以降に病院内で発症した肺炎
  ・重篤な免疫抑制状態
  ・老人施設と長期療養施設で発症した肺炎
  ・慢性下気道感染症の急性増悪

○重症度の分類
  成人市中肺炎診療ガイドラン (日本呼吸器学会) による重症度分類システム
  A-DROPスコアを用いてます。以下をご参照ください。

  ①年齢:男性70歳以上、女性75歳以上
  ②脱水:BUN 21mg/dL以上または脱水あり
  ③SpO2<=90%(PaO2 60Torr 以下)
  ④意識障害:意識障害あり
  ⑤収縮期血圧:収縮期血圧90 mmHg以下
  ※5点満点で、1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点。

  軽症:0点の場合。
  中等症:1~2点の場合。
  重症:3点の場合。
  超重症:4~5点の場合。ただし、ショックがあれば1項目のみでも超重症とする。
  不明:重症度分類の各因子が1つでも不明な場合。


○平均在院日数
  病院に入院していた日数(在院日数)の平均値です。


この指標では細菌による肺炎を集計しており、インフルエンザウイルス などのウイルスによる
肺炎や食べ物の誤嚥による肺炎、気管支炎は集計対象外となっています。

当院では「中等症」の患者さんが最も多く、全体の約57%を占めています。年齢が高いほど
重症度が高くなる傾向にあります。

10件未満は「‐(ハイフン)」で表記されています。

脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 147 24.54 78.62 39.75
その他 14 13.64 68.57 2.48
脳梗塞の分類にあたる患者さんを集計しました。

○ICD-10 コード
国際疾病統計分類-第10 回改訂(ICD-10)に基づいて、様々な傷病名が分類され、
コード化されています。例えば、「I633(コード)」といえば
「アテローム血栓性脳梗塞(病気)」といったように、コードによって表されているため、
病気ごとの統計が可能となっています。

○平均在院日数
病院に入院していた日数(在院日数)の平均値です。

○転院率
脳梗塞の症例数の内、当院から他の病院に移動して継続入院(転院)
することとなった患者さんの割合です。


当院では、脳梗塞のほどんどの患者さんを脳神経外科・脳神経内科にて治療を行っています。
発症日から3日以内の急性期脳梗塞が集計対象全体の9割以上を占めています。
急性期脳梗塞の患者さんの平均年齢は78歳と後期高齢者の方が多くなっています。
平均在院日数は25日程度で、前年度より1日程短くなっております。
ここ数年の在院日数は短縮傾向にあります。治療やリハビリテーション、退院支援等を
早期介入することに努めており、その結果が入院期間の短縮につながっています。
退院先としましては、自宅、施設等、あるいは継続的リハビリテーションが必要な患者さんは
リハビリテーション専門病院に転院しています。
特に発症3日以内の患者さんは転院率が約4割となっています。
専門病院への転院はリハビリテーションに専念することができ、機能の改善を図れます。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 91 1.52 4.15 5.49 71.64
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術 不安定狭心症に対するもの 53 0.19 8.62 5.66 71.72
K5972 ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合 33 1.70 9.82 3.03 83.85
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 29 0.10 2.86 3.45 74.14
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの 21 0.00 19.43 19.05 68.62
【解説】
循環器内科では、心筋梗塞や狭心症に対する経皮的冠動脈ステント留置術が上位を占めます。
これは心臓カテーテル治療といって、腕や足の血管から心臓まで管を通して詰まっている
心臓の血管あるいは狭くなっている心臓の血管をステントと呼ばれる器具を使い
広げる治療法です。この治療によって悪くなっていた血液の流れを回復させることができます。
「その他のもの」では主に症状が安定している方を中心にあらかじめ検査入院して一旦退院後、
再入院して行われることが多いです。
「不安定狭心症」「急性心筋梗塞」は緊急性の高く、患者さんの状態によりますが
即日入院して検査、治療まで行わることが多いです。
術後の入院日数は心筋梗塞の方が重症度が高いため、長くなっております。
その他、不整脈に対するペースメーカー移植術や、下肢の動脈が血栓(血の塊)によって
閉塞してしまった箇所に対して血管を拡げたり、
詰まった血の塊を取り除く治療する手術が多くなっております。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術 単純切除 10 0.80 9.00 20.00 81.60
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外) 長径6センチメートル以上12センチメートル未満 - - - - -
K2191 眼瞼下垂症手術 眼瞼挙筋前転法 - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
【解説】
形成外科では、体表面の良性/悪性腫瘍に対する手術を多く行っております。
欠損が大きくなる場合は、植皮術や皮弁術も併用して創閉鎖します。
顔面外傷、四肢末端の外傷や熱傷などにも対応します。
また、眼瞼下垂症に対する手術も行っております。
眼瞼下垂とは「まぶたを持ち上げにくくなる疾患」です。
当院では、眼瞼挙筋前転法(うわまぶたを持ち上げる筋肉を前の方に縫い付けて固定し、
まぶたを引き上げる力を強くする手術。)を行っております。
上記以外にも、外傷や手術の傷跡(瘢痕)の治療も手がけています。
手術以外の治療法も組み合わせて、なるべく確実に、かつ綺麗に治るよう心がけています。
外科・消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術(両側) 111 1.23 1.61 0.90 67.32
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 85 1.55 5.31 8.24 64.41
K718-22 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴うもの 46 0.00 5.65 2.17 51.63
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 43 1.65 2.28 2.33 65.67
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 35 0.2 3.91 0 26.51
【解説】
鼡径ヘルニアは、鼠径部(足の付け根)の筋膜が緩くなって、腸などの臓器が飛び出す状態で、
消化器疾患の中では最も多いものです。
根治のためには、筋膜を補強するヘルニア修復術が必要です。
当院では、メッシュを使用した腹腔鏡手術を中心に行っております。
急性胆のう炎や胆のう結石症に対して、胆のう摘出術を行っております。
当院では、腹腔鏡手術を中心に行っております。
急性虫垂炎も多い疾患です。治療が遅れると重症化してしまうので緊急で虫垂切除術を行います。
当院では、腹腔鏡手術を中心に行っております。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの 32 4.66 10.66 3.13 66.88
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 初回 - - - - -
K646-42 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 1の実施後3月以内に実施する場合 - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
【解説】
腎臓内科では、腎臓の機能が低下して体内の正常な環境を維持出来なくなり
血液浄化療法(透析)が必要となった状態の患者さんに対して行う、
内シャント設置術(造設術)が最も多いです。
内シャント造設術は、腕の動脈をその近くにある静脈に吻合する(つなぎ合わせる)ことで、
穿刺のしやすい静脈に血液をたくさん流すことができる血管を造る手術です。
この静脈に穿刺して血液透析が行えるようになります。
続いて、シャント狭窄に対する経皮的シャント拡張術・血栓除去術が多くなっております。
バルーンカテーテルを用いて血管を内側から拡張することで血流を確保、再開させる治療方法です。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 113 3.55 23.27 59.29 80.04
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 65 2.20 22.08 6.15 73.45
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 47 3.98 24.13 74.47 81.04
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 44 2.36 10.59 6.82 58.64
K0463 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他 17 1.82 9.41 11.76 50.47
【解説】
整形外科では、大腿骨近位部骨折に対する骨折観血的手術が上位を占めております。
骨折観血的手術は、鋼線・骨髄内釘・プレート等を使用して骨折部位の接合を行う手術です。
この人工関節置換術は、傷んで変形した関節の表面を取り除いて、人工関節に
置き換える手術です。人工関節置換術を実施した症例の内、
股関節・膝関節の割合はほぼ同数となっております。
人工骨頭挿入術とは、大腿骨の骨頭を取り出し人工骨頭(金属製人工物) に
入れ替える手術療法の事です。大腿骨頚部骨折に対する人工骨頭挿入術症例につきましては、
平均年齢が高くなっております。
続いて、前腕(橈骨・尺骨)と下腿(頸骨・腓骨)の骨折に対する骨折観血的手術も多く、
上肢と下肢の割合もほぼ同数となっております。
乳腺内分泌外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4763 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 35 1.34 7.40 0.00 67.91
K4762 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 25 1.16 1.80 0.00 64.28
K4765 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの)・胸筋切除を併施しないもの 23 1.22 9.70 0.00 66.22
- - - - - - -
- - - - - - -
【解説】
乳腺内分泌外科では、実施した乳腺悪性腫瘍手術の多数を腋窩部郭清を
伴わない手術にて行っております。
低侵襲治療の鍵となる腋窩のセンチネルリンパ節(もっとも転移しやすいリンパ節)同定のために
RI(ラジオアイソトープ)法を導入し、手術を行っております。
乳房切除術は癌の進展範囲が広い症例にて行われ、
癌の範囲により両胸筋を温存して行われる手術も実施しています。
乳房部分切除術は、腫瘍を含む乳腺組織を部分切除し乳房を温存する手術です。
また、乳房を部分切除および切除し、乳房再建を希望される患者さんには形成外科とチームを組み、
希望に沿った適切な方針を提案して手術を行っています。
※腋窩部郭清を伴わない乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術)には、
乳房再建術と合わせて行われた症例が含まれております。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 330 0.02 1.05 0.30 70.03
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 117 3.54 9.56 5.98 80.92
K654 内視鏡的消化管止血術 40 1.50 8.65 12.50 70.63
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 32 1.03 10.78 12.50 77.41
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 30 0.07 7.57 3.33 70.40
【解説】
消化器内科では、大腸ポリープに対する内視鏡的手術が上位を占めております。
大腸は、消化管(食道~肛門)の中で胃と同様にポリープの好発部位です。
ポリープとは、大腸の組織が結節状に増殖し管腔に突出したものです。
このポリープを内視鏡を用いて切除を行います。続いて、内視鏡的胆道ステント留置術と
内視鏡的乳頭切開術等、膵胆道系疾患の治療のための手術も多く実施しております。
胆石や胆管癌など、胆道疾患により胆道が狭窄すると胆汁の流れが悪くなってしまします。
狭窄部位に内視鏡を用いてステントと呼ばれる管を留置したり、
胆管の出口にあたる乳頭部にEST用ナイフ(電気メス)を挿入し
高周波を用いて切開しひろげることで、胆汁の流れを改善します。
胆道疾患に対する内視鏡的治療を行った症例は、平均年齢が高い傾向となっております。
消化管出血に対する内視鏡的止血術、
早期大腸癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術も実施しております。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 27 0.85 17.56 40.74 80.11
K1781 脳血管内手術 1箇所 17 3.88 32.00 47.06 68.29
K178-4 経皮的脳血栓回収術 - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
【解説】
脳神経外科では、慢性硬膜下血腫に対する手術が最も多いです。
慢性硬膜下血種は、過去(一般に3週間以降)に頭部外傷があり、その際の少量の出血が
徐々に拡大することで起きるとされています。手術内容としては、頭蓋骨に穴をあけ、
脳と頭蓋骨の間にある血液を洗浄・除去することでこれ以上脳が圧迫されないようにします。
脳血管内手術は動脈瘤というコブ破裂を予防するため、カテーテルを用いて
血管の中から動脈瘤を埋めて塞いでしまう手術(コイル塞栓術)がよく行われています。
経皮的脳血栓回収術は脳梗塞に対する治療方法になります。発症から4.5時間以内の
急性期脳梗塞に対する急性期血栓溶解剤(t-PA)療法の効果が早期に現れない場合や
適応外となった症例に対して行うカテーテルを用いた血管内治療です。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 部分切除 25 3.76 9.80 0.00 75.12
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 22 4.09 11.50 0.00 70.00
K5131 胸腔鏡下肺切除術 肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの) 13 3.08 3.92 0.00 32.62
- - - - - - -
- - - - - - -
【解説】
呼吸器外科では、ほとんど胸腔鏡にて手術を行っています。胸腔鏡での手術は、
開胸手術と比べ傷も小さく患者さんへの負担が少ないのが特徴です。
当院で最も多い悪性腫瘍手術は患者さんの状態、肺癌の部位、大きさ等により
部分切除や肺を構成するパーツ(肺葉)ごとの切除を行います。
肺嚢胞手術は、若年層に多い自然気胸に対し用いられる手術で、
外部に空気を出す処置(胸腔ドレナージ)では改善しなかった方に対し行われます。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 54 1.13 4.15 0.00 46.74
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 腹腔鏡によるもの 41 0.83 3.78 0.00 42.22
K867 子宮頸部(腟部)切除術 20 0.80 0.90 0.00 40.20
K9091イ 流産手術 妊娠11週までの場合 手動真空吸引法によるもの 18 0.22 0.22 0.00 34.33
K872-2 腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術 16 1.00 3.88 0.00 34.13
【解説】
最も多いものは主に子宮筋腫に対して行われる手術で、
腹腔鏡下膣式子宮全摘術、腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術が該当します。
当院では患者さんの状態に合わせて「開腹術」か「腹腔鏡下膣式」を選択していますが、
腹腔鏡を使用した手術を多く行っています。
腹腔鏡は開腹術と比べて小さな傷ですむため患者さんの身体への負担を少なくできます。
次いで多い手術が卵巣腫瘍に対して行う子宮附属器腫瘍摘出術です。
こちらも腹腔鏡で行うことが多い手術となります。
その他に、主に子宮頸部高度異形成に対して行われる子宮頸部(膣部)切除術があります。
子宮頸部高度異形成とは将来的に子宮頸癌になる可能性のある病変になります。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 99 1.58 5.32 1.01 74.82
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 96 0.36 2.77 5.21 77.91
K8412 経尿道的前立腺手術 その他のもの 22 2.32 6.32 0.00 73.36
K7981 膀胱結石、異物摘出術 経尿道的手術 14 1.36 4.29 7.14 80.29
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 11 2.55 13.18 9.09 67.36
【解説】
泌尿器科では、膀胱癌に対する手術・水腎症や尿管狭窄に適応のある
ステント留置術が上位を占めています。
当院泌尿器科で一番実施数の多い術式は、
膀胱癌に対して内視鏡下に行われる、侵襲性の低い手術です。
次に実施数の多いステント留置術ですが、尿の流れを良くすることを目的として行われます。
ステントとは体内に入れる細長いチューブのことを指し、
1ヶ月~6ヶ月程度の間隔での定期的なステント交換が必要になることもあります。
術後には背中の張りや排尿時の違和感を感じることもありますが、
日常生活への支障は比較的少ないとされています。
その他、前立腺癌や腎癌、膀胱結石症に関する手術も手がけています。
耳鼻科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 25 1.00 6.28 0.00 22.16
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 23 1.09 4.43 0.00 64.26
K3932 喉頭腫瘍摘出術 直達鏡によるもの 11 1.00 12.55 9.09 67.09
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【解説】
耳鼻咽喉科では、習慣性扁桃炎や睡眠時無呼吸症候群に適応のある
口蓋扁桃摘出術・慢性副鼻腔炎に対して行われる内視鏡下副鼻腔手術が上位を占めています。
口蓋扁桃とは俗に言う「扁桃腺」のことで、急性の扁桃炎を年に3~4回繰り返すようになると、
習慣性扁桃炎と呼ぶようになります。
術後の経過によって期間が延びることもありますが、基本的な入院期間は1週間前後です。
扁桃肥大と診断されたお子さんに対して行うこともあるので、
2位・3位の手術と比較すると平均年齢は低くなっています。
慢性副鼻腔炎が何度も反復したり、薬物療法等の保存的治療で改善しない場合には、
手術療法が必要になります。内視鏡下に行われる副鼻腔手術は、副鼻腔の病変の広がりにより、
術式がⅡ~Ⅳ型に分けられます。(数字が大きいほど重症度が高い)
当院で主として行われているのは、Ⅲ型の術式です。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・ 術後の合併症の発生率)
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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる 13 0.18
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 19 0.26
異なる - -
医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとして
定義されている感染症や合併症の発生率を示したものです。
播種性血管内凝固(DIC)、敗血症、真菌症、手術・処置等の合併症の患者数と
発生率を集計しました。

○発生率
全退院患者数のうち各傷病名に最も医療資源を投入した患者さんの割合となります。

○DPC
14 桁あるDPC コードのうち、6 桁で集計しています。DPC コード6 桁とは病名による分類を表しており、
治療方法は分類に関連しません。

○播種性血管内凝固(DIC)
感染症など様々な疾患によって起こる、
身体中に血栓ができやすくなる一方で出血もしやすくなる重症な病態です。
治療に大きな医療資源が投入されるため、該当するDPC で高額な点数が設定されています。

○敗血症
感染症によって起こる、全身性炎症反応の重症な病態です。
治療に大きな医療資源が投入されるため、該当するDPC で高額な点数が設定されています。

○真菌症
真菌による感染症です。

○手術・処置等の合併症
手術や処置において一定割合で発生してしまう病態です。
術後出血や創部感染などが挙げられます。
合併症はどのような術式でもどのような患者さんでも一定の確率で起こり得るもので、
医療ミスとは異なります。

○入院契機
DPC コードにて分類される包括請求の対象となる病気(DPC 病名)とは別に、
入院のきっかけとなった病名(入院契機病名)がそれぞれの入院患者さんにつけられています。
DPC 病名と入院契機病名が「同一」か「異なる」かにより分けて集計しています。
「同一」ということは、ある病気の診療目的で入院して、その病気の治療を行ったということを表します。
一方「異なる」ということは、ある病気の診療目的で入院したが、併発していた、
もしくは入院中に発症した違う病気
(この指標の場合は、播種性血管内凝固や敗血症、手術・処置などの合併症)
による治療が主だったものになったことを表します。

10名未満は「-(ハイフン)」の表示となっております。


敗血症の内容としては、肺炎や尿路感染症から敗血症に至るケースが多くみられました。
当院では70歳以上の方が7割以上を占めております。
手術・処置等の合併症の内容としては、人工股関節の脱臼や感染症があります。
その他に術後感染症や出血があります。入院契機と同一の症例が多いため、
合併症の治療目的で入院するケースが多いです。

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