地域がん診療病院とはこのページを印刷する - 地域がん診療病院とは

当院は平成28年4月1日付で厚生労慟省から「地域がん診療病院」に指定されました。

地域がん診療病院とは

国はがん対策基本法により、がん患者がその居住する地域にかかわらず等しくそのがんの状態に応じた適切ながん医療を受けることができるように推進しています。地域がん診療病院は、基本的ながん診療に加えて、緩和ケア・がん相談支援及び地域連携等を提供するとともに、がん診療連携拠点病院(当院は長野県のがん診療拠点病院である信州大学医学部付属病院)とのグループ指定により、さらに高度ながん診療を提供する病院のことです。


当院は平成25年呼吸器外科開設、平成28年乳腺内分泌外科開設、平成30年消化器外科医増員により、胃・大腸・肝・肺・乳房(いわゆる5大がん)に対し、長野県内でもトツプレベルの診療を提供する病院となりました。5大がん以外にも患者数の多い前立腺がんなどの泌尿器がん、婦人科がん、高度な手術を要する脳腫瘍や頭頚部がん・口腔内がんにも最良の医療を提供しています。さらに平成30年から骨軟部腫瘍を専門とする整形外科医師も赴任し、長野県内でも重要な診療拠点となっています。
緩和ケアはがん医療のさらなる充実に欠かせませんが整備が遅れています。当院は平成30年から緩和ケアの専門医が赴任し緩和ケア内科を開設しました。また令和2年には緩和ケア病棟を開設し、一般的ながん診療のすべてを当院で提供できることになりました。(*)


一方で高度先進医療、がんゲノム医療、特殊機械を必要とする治療(陽子線治療等)、専門性の高いAYA世代のがん・生殖機能の温存など一部の医療については、グループ指定を受けている信州大学医学部附属病院(都道府県がん診療連携拠点病院)や専門病院との連携により医療を提供しております。当院のみでの提供が困難ながん医療につきましては、がん相談支援センターにご相談いただければ、受診や療養等についてご支援いたしますので、ご遠盧なくご相談ください。

(*)現在は新型コロナウイルス流行に伴う病床編成や緩和ケア内科医の減少により、緩和ケア病棟は縮小し緩和ケア病床としています。

がんPDCAサイクル構築体制

地域がん診療病院を維持していくために、自施設の診療機能や診療実績、地域連携に関する実績や活動状況等を把握・評価して.組織的に改善することが重要です。PDCAサイクルとは、Plan(計画)Do(実行)Check(評価)Act(改善)の4段階を繰り返すことによって業務を継続的に改善する手法です。当院は地域がん診療病院指定に先立つ平成25年、化学療法・緩和ケア・がん相談支援・がん地域連携パス及びサーペイランス業務小委員会を統括する「がん診療運営委員会」を設置しました。委員会は2ヶ月に1回定期開催され、各部門の活動状況の報告やがん診療に係る課題の検討・進捗状況等について議論しPDCAサイクルをまわすことで、より最良ながん医療を提供できるように努めています。