大腸がんの診断・治療について

癌の根治の為には早期発見が重要です。大腸がんは無症状のことが多いですが、早期発見には検診などで行われている便潜血反応が有用です。便潜血反応が陽性の方は、大腸カメラによる精査が重要です。大腸がんと診断された場合には治療方針決定のために肺や肝臓への転移・リンパ節転移の有無や、がんと周囲の臓器との位置関係などをレントゲンや超音波、CT、状態におうじＰＥＴ－ＣＴ(特定施設での外来による検査となります)などを使って調べます。

一般に早期大腸がんや腺種（ポリープ）なら、内視鏡的に切除できます。しかし、進行がんや一部の早期がんは外科的な手術の対象となります。外科手術領域では、癌の状態に応じ、低浸襲手術の一つである腹腔鏡手術を積極的に行うとともに、進行がんに対しては、手術と化学療法を組み合わせた治療を行っています。癌の進行度によっては抗がん剤（術後補助化学療法）が必要となります。化学療法は、入院導入、通院化学治療室などにより患者さんの生活を維持しつつ治療を行います。

治療方針は、外科医、化学療法専門薬剤師、通院治療センター看護師（がん治療専門資格を持つ看護師）など、複数分野の医療関係者の合議で決定し、個々の患者さんに適した最新の治療を提供しています。