手術療法についてこのページを印刷する - 手術療法について

平成28年の地域がん診療病院の指定を受け、私たちはがん治療に力を入れて取り組んできました。その結果、幅広いがんへの手術療法を提供できるようになりました。
当院は平成25年 呼吸器外科開設、平成28年 乳腺内分泌外科開設、平成30年 消化器外科医増員により、胃・大腸・肝・肺・乳房(いわゆる5大がん)に対し、長野県内でもトップレベルの診療を提供する病院となりました。5大がん以外にも患者数の多い前立腺がんなどの泌尿器がん、婦人科がん、高度な手術を要する脳腫瘍や頭頚部がん・口腔内がんにも最良の医療を提供しています。さらに平成30年から骨軟部腫瘍を専門とする整形外科医師も赴任し、長野県内でも重要な診療拠点となっています。

手術療法

手術と言っても、がんの種類や進行の度合い(ステージ)によって、いろいろな方法が施されます。メスで大きく切るようなものばかりではなく、カメラを使った体に負担が少ない手術もあります。近年、特に胸腹部領域の手術に関しては、内視鏡補助下で行う低侵襲手術の割合が増えています。それぞれの手術は、麻酔科医師をはじめとした手術室スタッフ全員の厳密な管理のもと、安全かつ円滑に行われています。

例えば消化器系のがんの場合、がんの進行の度合いに合わせて、次の3つの手術法を採用しています。

1 内視鏡手術
早期のがんであれば、胃カメラを使った内視鏡手術で済むことも多く、メスは使って体に傷をつけずに、口や肛門から機器を挿入して病巣部を切除します。
もっとも負担が少ない手術と言えます。

2 腹腔鏡手術
内視鏡手術で切除し切れない場合は腹腔鏡手術が適用されます。

腹腔鏡手術とは、体に小さな穴を開け、そこから機器を挿入し、モニターで画像を見ながら行う手術です。
腹腔鏡手術のメリットは傷が小さいこととお腹の中を拡大しながら手術ができることです。細かな部分まで見ながら手術をするため、小さなリンパ節をきれいに取り除いたり、残さなければならない神経をきちんと残すことができます。
体の傷や負担が少ないことも魅力です。

3 開腹手術
腹腔鏡手術では扱えない部位や、やや進行してしまっているがんには開腹手術を行います。